電子情報医学会プロジェクト

医療情報のデジタル化を推進することにより、診断補助デジタルデバイスの普及および医療データのAI解析による診断精度の向上、高品質医療の遍在などを実現することを目的としたプロジェクトです。

高齢化が進む先進国、人口が爆発していく新興国、過疎地や集積地など居住地、生活スタイル、嗜好など、医療に対するニーズは益々多様化しています。また、様々な業界でデジタル化が進み、新しいデバイス、アプリケーション、AIが生活に溶け込み、これまでの産業領域を超えてより付加価値の高い包括的なサービスが提供されるようになっている中、医療の領域においては日本ではなかなかデジタル化が進展していないという課題を抱えています。テクノロジーベンダーが独自の規格で互いに接続性の無いシステムを提供してしまっていたり、現場の医療従事者のオペレーションに合わない技術ドリブンのツールが開発されてしまったり、また、医療従事者の間でも患者視点でデジタル化のメリットが十分に認知されていない、といったことがその理由となっています。

一方、センシング技術とデータ解析技術の発展に伴い、生体情報を取得するIoTデバイスが安価に開発できるようになってきており、品質の高いデータを一気に収集しビッグデータとして保存することも可能になっています。複数の診察行為によって得られる生体データと実際の症例の紐付きを解析していくことによって、診断技術の向上のみならず、医療における新しい発見を加速するイノベーションの実現可能性も高まってきています。

例えば、株式会社シェアメディカルの開発している聴診器のデジタル化ユニット「ネクステート」は、耳の痛みの解消などの医療従事者の現場ニーズに応えながら、聴診音をデジタル化することに成功しています。開発プロセスにおいても多くの医師が関わり改善を繰り返して完成度を高め、発売前から医療従事者の間でも話題を集めています。顧客のニーズを正しく理解し、適切な形でテクノロジーを導入していくことによって、これまで困難であった診察プロセスにおけるデジタル化の切り口が開かれようとしています。

新産業共創スタジオでは、「ネクステート」のハードウェアとしての特性を最大限に活かし、聴診データを広く収集するための仕組みとして「聴診データ研究会」を発足しました。医療のデジタル化に関わるプラットフォーム事業を既に展開している企業とも提携の上、より多くの医療従事者および患者にとって有益なサービスを提供できるプラットフォームを共創していきたいと考えています。医療のデジタル化に取り組む皆様、それを支援するステークホルダーの皆様、医療業界に関わる皆様と日本の医療の発展のためにコラボレーションしていけたらと考えております。お問い合わせをお待ちしております。

プロジェクトサマリー