
SUNDREDは2026年8月8日(土)、Incubation CANVAS TOKYO(東京都中央区京橋・京橋エドグラン29階)にて「第4回ネイチャーガバナンス共創支援人材育成セミナー&ワークショップ」を開催しました。
本セミナーは、東京都「TOKYO SUTEAM」の採択プログラムとしてSUNDREDが運営する「ネイチャーガバナンス・スタートアップ・プログラム ― ネイチャーポジティブのフロントランナーを、東京から生み出す ―」の一環として実施しているものです。今回は、自然資本の分野で先進的な取り組みを進める株式会社モリジェネ代表の吉井氏をゲスト講師にお迎えし、自然資本と政策動向、そしてPoCから社会実装までの実務について学びました。当日は遠方の方向けにオンラインでも同時配信を行いました。
冒頭では、導入と前回の振り返りを兼ねて、SUNDRED代表取締役 CEO 兼 GMの留目真伸がTOKYO SUTEAMの全体像と、本プログラムが掲げるネイチャーガバナンスの5つのアジェンダ「可視化・評価」「再生・回復」「最適化」「代替素材・新技術」「エコシステム基盤」について説明しました。あわせて、バッチ1でPhase2に進んでいるスタートアップの事業や実証実験について、前回セミナーで撮影した動画を交えて紹介しました。

前半は、株式会社モリジェネ代表の吉井氏にご登壇いただきました。
まず「ネイチャーガバナンス」とは、生物多様性や水、土壌といった自然資本を適切に評価・管理し、自然と共生しながら持続可能な社会を実現するための意思決定の枠組みや管理手法であることを解説いただきました。
続いて、モリジェネのコンセプト「森と人のあいだに、1000年続くつながりを」と、その実践についてご紹介いただきました。同社は「森に人が関わるほどに生態系が回復し、人々の心も暮らしも豊かになる」価値循環の仕組みをつくる”媒介者(菌糸ネットワーク)”として活動しており、埼玉県横瀬町のGI共創拠点「森側(MORI GAWA)」を実践フィールドに、地域内外の企業や人が自然と関わる起点となる「モリの関係人口」づくりに取り組んでいます。
さらに、事業化に向けたチャレンジと課題を「収益化・市場形成」「計測・データ・技術」「資金調達・経営」「規制・ステークホルダー」「価値証明・社会実装」の5つの観点から整理。最後に、ネイチャーポジティブの可能性を示す事例として、埼玉県横瀬町「森側(MORI GAWA)」、市民科学の事例、KDDI株式会社の事例、シナネン株式会社の事例をご紹介いただきました。

後半は、SUNDRED EVP, CVO(Chief Visionary Officer)/ CKO(Chief Knowledge Officer)の深田が「PoC・社会実装支援の実務」をテーマに講義しました。
はじめに、PBR(株価純資産倍率)改善と非財務資本の関係に触れ、自然は「事業の外部条件」ではなく、事業を成り立たせる重要な資本であるという考え方を解説しました。そのうえで、ネイチャーガバナンスには「調達を変える」「消費者の意思決定に組み込む」「企業目的・制度を変える」「企業所有・利益配分を変える」「サプライチェーンのルールを変える」といった複数の実装レバーがあることを説明しました。
さらに、PoCから社会実装に至るまでに立ちはだかる「5つの壁」について、WHY・WHO・VALUE・ECOSYSTEM・NEXT EXPERIMENTの切り口で解説しました。
講義の後は、第3回に続き、本プログラムの採択スタートアップを題材にしたワークショップを行いました。今回は7月の回で扱った企業以外から題材を選び、ホームページや公開情報から事業と課題を読み解いたうえで、付箋とグループディスカッションで支援策を検討しました。まとめた内容はスタートアップへのフィードバックとして届けます。



ワークショップ終了後はネットワーキングの時間を設け、講師と参加者、参加者同士が今後の連携に向けて交流を深めました。
ご登壇いただいた吉井様、会場をご提供いただいたIncubation CANVAS TOKYOの皆さま、ご参加いただいた皆さまに心より御礼申し上げます。SUNDREDは今後も、ネイチャーポジティブの産業化に向けて、スタートアップと多様なセクターの共創人材をつなぐ場づくりに取り組んでまいります。